こんにちは、altoyoスタッフのウルシバタです。
うつわ好きの間では、言わずと知れた陶芸家、藤原純さん。
2023年4月にaltoyo横浜元町店にて、展示会を開いてくださることになりました!
今回は藤原さんの独創的でエネルギッシュなうつわが、どのようにして生まれたのか、インタビューさせていただきました!
プロフィール
1979年 滋賀県甲賀市信楽町に生まれる
1998年 信楽窯業技術試験場 大物ロクロ科 修了
京都、愛知、信楽などで個展やグループ展を開催
2013年 信楽焼伝統工芸士
Q&A
- 陶芸の道に進もうと思った理由・きっかけを教えてください。
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うちはおじいちゃん、親父と代々窯元をやっていて、おじいちゃんからは「向いているからやってみろ」なんて言われていたんですが、子供の頃は作家とか彫刻家とかになりたいなと思っていたんです。
信楽なんで、目の前に素材があったり、陶芸の街だったりしたので、どうせやるなら陶芸をやろうと思ったのが始まりです。
親戚も窯元や窯を作っていたりするので、陶芸をするにはぴったりでした。 - 元々ものづくりがお好きでしたか?
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子供の頃から、動物の造形を作るのが好きでしたね。
ひいおじいちゃん、おじいちゃんもそういうものを作っていて、だから仕事場に行くといっぱいあって楽しかったです。
だから僕は、陶芸を初めて10年くらいはうつわとか作ってなかったんですよ。
30歳くらいから作り始めました。
それまではずっと動物とかオブジェとか作っていましたね。 - うつわ作りを始めたきっかけを教えてください。
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友達とご飯を食べるときに、なんかカッコいいうつわ、しっくりくるうつわがなくて。
あとは結婚祝いにうつわをあげたいなとか、そんなところから始めました。
古谷浩一くんとか、他の同級生とか、先にうつわ作りをしている人がたくさんいる中で、自分が普通のうつわ作ってもなぁ〜と思っていたので、まさかこんなにうつわを作るようになるとは思ってもみませんでした。笑 - うつわを作る時に心がけていることを教えてください。
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どうしても造形的に作りたいという気持ちがあるので、曲線が綺麗だとか。
ちょっと派手になってしまう分、使い勝手が悪いってなっちゃうのは良くないですし、うつわは道具だと思っているので、ちゃんと使えるっていうところを気をつけてますね。 - 独創的で、躍動感のある形は、どこから着想を得ているのでしょうか?
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僕は子供の頃からお寺とか好きで、だから彫刻家になりたかったし、仏像とかね。
他にも門についている金具がかっこいいなとか思ってて。
元々、曲線が繋がっているのが好きなんです。
動物のオブジェとかも曲線の繋がりから作っているイメージがあるので、その一部を切り取って作っていますね。 - 色へのこだわりを教えてください。
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元々こだわりとかは特になくて、漠然と「うつわのベースって白なんだろなー」っていうところから、白、黒、と初めて、色の抜け感が欲しくてブルーを初めました。
いろいろ試していくうちに、綺麗な色ができるようになって、お客様からの声もあってブルーを作るようになりました。 - 家業である古仙堂の仕事と、個人の仕事の両立は、どのようにされていますか?
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朝9時〜深夜0時まで、ずーっと作ってる感じです。
家業の方は、親父や兄貴、若い子が手伝ってくれたりしています。
家業も忙しいので、自分の作業の方は、夜中や家業の合間にやっていますね。
自分のことは基本的に自分でやっていますが、家業の方もバタバタしてるんで、有難いことに時々助けてもらってます。
作業工程の9割以上はもちろん僕がやってますよ。 - やりがいや嬉しかったことを教えてください。
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料理盛ったり、使ってもらった時に、僕が想像している以上に素敵に使えるっていうところを見せてもらえると嬉しいですね。
僕は料理を盛り付けたところが想像できないので、そういう部分を見せてくれると有難いです。 - 陶芸家としてのこれからの目標や夢を教えてください。
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こうなりたいっていうより、ひいおじいちゃん、おじいちゃんって、もう手が動かなくなるまでやってたんですよね。
だから僕も、手が動かなくなるまで作っていたいっていうのが目標です。
だから、うつわだけじゃなくて、家業も続けたいし、信楽っていうものをもっと作っていたい。
うつわだけにこだわるっていう感覚がないんです。
穴窯もやったり、伝統的な壺も作ってみたり、そういうものを全部ひっくるめて、手が動かなくなるまで作らせてほしいって感じです。
それで、作らせてもらうのに、いつかものが運べなくなったり、誰かのサポートが必要になったり、みんなに手伝ってもらったり、
そうする中でいろんな人と関わって、信楽焼の後継者が出てきてくれたらいいなぁって思うんです。
でも欲しいって思ってもらえなければ、作り続けることもできないんで、そこんところが難しいですよね笑
最後に
藤原純さんのお話いかがでしたか?
お話する中で感じたのは、「作ることが楽しい」というもの作りへの愛情のような、純粋であたたかい思いでした。
藤原さんは、全てを肯定してくれる仏様のような視点を持っていて、いろんな方が日常の中で作ったちょっとしたものにも「素敵だね」「すごくいいね」と伸ばそうとしてくださる面があります。
お声や話すトーンも、ゆったりと穏やかで、ついつい甘えてしまいたくなるような、そんな素敵な方です。
最後に語られていた「手が動かなくなるまで作っていたい」という言葉・・・
作り続けるというのは、魂を削って何かを生み出す作業。
(あくまで一個人の考えですが、わたしはそんな風に感じています。)
それを手が動かなくなるまで生涯続けるというのは、ご本人の相当なエネルギーと、多くの方々の助けがあってこそ。
全て理解した上での、この目標に心から感激しました。
藤原さんのうつわが、多くの人の心を掴んで離さないのは、そんな熱量がこもっているからなのかなと思いました。
まだご存知ない方も、ファンの方も、ぜひaltoyo横浜元町店でご覧くださいませ!
展示会について
お待たせしました。藤原純さんの展示会です。
藤原さんは曽祖父の代から受け継がれる窯元「古仙堂」の仕事とともに、 個人としてのうつわ作りをされています。
古仙堂でオブジェや置物を作られていることもあり、 藤原さんのうつわにはその造形美が色濃く反映されています。
独特で躍動感のある形状をよく活かした色味も人気の秘訣。
代名詞となった透き通る海のように輝く神秘的な青。
新色の白は、少し複雑性のある灰色と貫入が焼き物の楽しみを感じさせてくれます。
あまり多くを語る必要はないですね。
ぜひこの機会に藤原純さんのうつわを手にとってみてください。
ご来店をお待ちしております。
4月16日(日) 21:00 – 21:54 放送の「行列のできる相談所(日テレ)」に、藤原さんがご出演されます。
ご興味のある方は、ぜひご覧ください!
在店予定日:4月22日(土)
開催期間:4月22日(土) ~ 30日(日)
営業時間:水木金 11:30〜16:00 / 土日祝 11:00〜18:00
定休日:月 / 火
※当日の朝の来店数に応じて、整理券を配布することがあります。
<整理券について>
下記は朝の混雑時に配布する場合の案内です。
・整理券は来店順に配布します
・整理券配布の場合は30分単位での入場案内となります
・各時間帯の入店案内は6名までとなります
※また混雑する時間帯であるお昼過ぎも店内の混雑状況に応じて入場を制限する場合があります
ご迷惑をおかけしますが、トラブルなく、気持ちよくお買い物をしていただくため、ご協力くださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。